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辻村深月『冷たい校舎の時は止まる』 [読書]

文庫本の上巻をお風呂で、下巻はカフェ読書で読了。

冷たい校舎の時は止まる(上) (講談社文庫)

冷たい校舎の時は止まる(上) (講談社文庫)

  • 作者: 辻村 深月
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2007/08/11
  • メディア: 文庫



上巻を読んだ環境と時間帯のせいなのか、個人的には上巻の雰囲気と下巻の雰囲気は対照的でした。
上巻はなんていうか、ホラー要素が強いミステリーだったので。
下巻はエピソードが和やかであったり微笑ましい要素だったりが強かったと思います。

ある種の異空間に閉じ込められるのですが、そのに閉じ込めた人「ホスト」=学園祭の日に自殺した人という式が最大のトリックだったのかなー。
あ、これ超ネタばれですね…。

最初は淡々としたそれこそタイトルにある冷たい印象でしたが、後半は救いがありどういう形であれきっとハッピーエンドだったと思うので、それは良かったな。
もとはといえば、そういうオススメコメントがされていたのが手に取ったきっかけでした。


話はそれますが、ミステリーの殺人はそれこそ演出上だとは思いますが、以前にみた映画『めぐりあう時間たち』の中で二コールが演じるヴァージニアウルフが言った台詞を鮮明に覚えていて。
確か子供が何故小説の中で人を殺すの?と質問するのですが(そこまで鮮明じゃなかった…)、彼女は
「生命の尊さを知ってもらうため」
というような旨答えたんですよね。
ああ、そっか…と、妙に腑に落ちた覚えがあります。
演出ではなく生死の重みを考えて作品に記す作家は読んでいてそんな多くはない気がします。
といっても、実際にヴァージニアウルフ作品は読んだことがないのですが…。
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